沖縄 記憶と記録

CHAPTER 3 2022.08.11 OSAKA 大阪府立江之子島文化芸術創造センター(enoco)

CHAPTER 3

Reportレポート

「OKINAWA MEMORIES AND RECORDS -沖縄・記憶と記録-」の展示企画は、2021年12月から2022年1月にかけ沖縄本島北部での芸術祭「やんばるアートフェスティバル2021-2022」開催に合わせて始まりましたが、大宜味村~横浜市での開催を経て、今回は2022年8月11日~20日に大阪会場で実施いたしました。

会場の江之子島文化振興芸術創造センター(enoco)は、大阪市にありますが、かつては沖縄からの出稼ぎ労働者も多く、お隣の大正区などは「リトル沖縄」などと通称され、住民の1/4が“うちなーんちゅ”だったそうです。場所が変わっても、ゆいまーるコミュニティが根を下ろし、お互いに支え合って暮らしてきたことが想像できますね。

「オキナワポップス」の先駆けとなる、喜納昌吉氏の“ハイサイおじさん”や知名定男氏の“バイバイ沖縄”などを収録し、販売を手掛けたマルフクレコードは、戦前の大阪で普久原朝喜氏が興したインディーズレーベルだったそうです。(※一説には日本初のインディーズレーベルとも言われています)

現在では、沖縄2世や3世として世代を超えた縁を持つ大阪市ですが、「オキナワグラフ」や「年表」をご覧いただくことで、青い空と海だけではない新しい価値観を発見していただけたと思います。当時の社会背景やエンターテイメントを通して、ぜひ知的好奇心を膨らませて、沖縄に足を運んでいただきたいと思います。

【スペシャルトーク&レコードコンサート㏌TUGBOAT_TAISHO】
そして、8月11日(木)には「沖縄の音楽史から紐解く、沖縄・記憶と記録」と題して、大正区にあるタグ・ボートさんでレコード音源を鑑賞するトークショウも実施致しました。
会場は満席となり、沖縄音楽の歴史に対する関心の高さを知ることができました。

【ご来場者の声】
「近くを通りかかって入りましたが、とても勉強になりました。展示されているレコードや物品から改めて考えさせられる事の多い企画だったように思います。回遊して到着する中央のレコードと雑誌の空間から感じられる時間も体感でき良い時間でした」
「沖縄の近代史を細かく記録されていることのすばらしさを感じました。オキナワグラフさんがされてきたことは本当に素晴らしい。大城美佐子先生のお亡くなりになった年表で涙が出ました。とても貴重な資料に触れることができ来られてよかった」
「大変素晴らしかったです。沖縄固有の伝統文化思想くらしが生き生きと伝わりました。琉球への薩摩侵略、琉球処分、第二次世界大戦、アメリカ軍統治、基地返還運動、苦難の歴史に翻弄されながらも自らのアイデンティティを失わず伝統文化をまもり、失ったものをたくましく復興していく姿には感動しました」
「オキナワグラフは本当に歴史ある雑誌なんだと思いました」
「オキナワグラフを中心に返還50周年の沖縄の歴史を紹介するという企画がおもしろかったです。オキナワグラフの表紙が現地の雰囲気をよく表していて感動しました」
「来場するまでオキナワグラフの存在を知りませんでした。エキゾチックな沖縄の一端を知ることができとても楽しかったです」

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